大人ときどき子ども気分 ふらり岡崎日和
チャプター15

ようこそ、
昭和ロマンの
世界へ。

東岡崎駅からバスに乗って3人がたどり着いたのは、かつて花街として栄えた松應寺横丁。昭和の頃に賑わったアーケード街は、時を経てなにやらレトロモダンなスポットへと変貌を遂げているようです。

▲ お店が所狭しと並ぶ路地裏も、実は境内なんです。

なるみ : でもまずはお参りしなきゃ。

アーケード街をまっすぐ進むと、目の前に立派な松應寺の本堂が見えてきます。松應寺は、徳川家康の父・松平広忠公が眠る場所。幼き家康公が一族の繁栄を願って植えた松が、数年後に立派に成長し、家康公が「我が記念に應ずる松なり」と感動したことが寺号の由来なんだそう。

▲ 由緒正しき立派なお寺です。
お寺のお参りは、無心になるか念仏を唱えるのがマナー。3人は...できたのでしょうか。

境内の奥へ進むと、朱色の門と鳥居がありました。

しおり : あれ?お寺なのに鳥居があるの?

▲ 鳥居の秘密を境内にあったチラシで確かめます。

松應寺には普通は神社にしかない鳥居があるのです。一説によると、家康公の命令で父を神格化するために建造したのだとか。また鳥居の前にある廟所門は、寺院にしては珍しい朱色。豪華な鬼瓦の装飾もあり、至る所に工夫が散りばめられています。

▲ 霊廟門の奥には、家康公のお父さんが眠っています。

松應寺

住所:
愛知県岡崎市松本町42
電話:
0564-22-6863

松應寺を見学した後は、少し戻ってアーケード街へ。昭和の頃に花街として栄えたアーケード街は、数年前はほとんどが空き家でした。しかし近年、その空き家にスイーツ店や雑貨屋が増え始めており、隠れた観光スポットになっているのです。

しおり : ねぇ、こっちに行ってみようよ!

しおりが示した路地を進むと、そこにはこぢんまりとしたスイーツショップ「PASSERELLE」がありました。元々は古民家だった店内は、木の温もりに溢れています。お店はこぢんまりとしていても、メニューはたっぷり。思わず童心に返ってしまいます。

ももよ : ど・れ・に・し・よ・う・か・な〜

▲ 見慣れないメニューが目白押しです。

3人が迷っていると店員さんが人気メニューを教えてくれました。それは梅や柚子、檸檬などの自家製シロップドリンク。梅や柚子は境内で採れたもので、特に梅は数に限りがあるので、飲めるときに飲むべしとのこと。最終的に3人は、「松應寺の梅ジュース」「プリンジュース」「プリンアラモード」を注文しました。

▲ 素敵なお皿と瓶に入って登場です。

プリンとミルクとキャラメルを混ぜ合わせたプリンジュースは、甘党にはたまらない一品。ボリュームも満点です。松應寺の梅は、ほんのり甘くて優しい味。

ももよ : このプリン、ちょっと固めだ!

とろ〜りなめらか…ではなく、昔ながらの固めのプリンが使われているプリンアラモード。プリンの下にはスポンジがあって、食べても食べても飽きません。他にも甘いスイーツにぴったりなコーヒーも、豊富なラインアップを揃えています。

▲ パスレルで素敵なアフタヌーンティーをどうぞ。

PASSERELLE(パスレル)

住所:
愛知県岡崎市松本町42-43
電話:
0564-64-2381
時間:
10時〜18時(※ケーキがなくなり次第閉店)
住所:
月曜日、火曜日、 第3日曜日

続いて訪れたのは雑貨屋の「うさぎとかめ寿屋」。

▲ 店構えからいい雰囲気が出ています。

職人さん手づくりの手芸グッズや小物、ポーチなどが充実しています。着なくなった着物や帯を、小物に生まれ変わらせているんだとか。不定期で手芸の体験イベントも開催されているので、ぜひ参加してみたいものです。

なるみ : このリップ入れかわいい!

▲ 他にもカエルのグッズばかり作る人もいるみたいです。

うさぎとかめ寿屋

住所:
愛知県岡崎市松本町42-56
時間:
11時〜15時
定休日:
水曜日、木曜日、日曜日

向かいにある「はいから屋」では、着物を格安で手にいれることができます。そのお値段、なんと1000円〜5000円ほど。革物やかばんもあり、カラーバリエーションも豊富。和風な花街さんぽには、和装がぴったりなのかもしれませんね。

▲ 掘り出し物が、ざくざく出てきます。

昭和なつかし処 はいからや

住所:
愛知県岡崎市松本町42
時間:
10時〜16時
定休日:
土日祝 不定休営業

路地を歩いてみれば、思わぬ発見にあふれている松應寺横丁。不定期で「にぎわい市」というイベントも開催されるので、そのときはぜひ訪れようと思いました。みなさんもモダンなスポットになりつつある横丁の魅力を、ぜひ体感してみてください。