2016年に“二ツ目”昇進を果たし、都内を中心に活動中の噺家(落語家)、桂鷹治(かつら たかじ)さん。鷹治さんと落語との出会いは、岡崎市立男川小学校にあるサークルの落語クラブ。最初はいやいやサークルに通っていたみたいですが、「覚えた噺(はなし)がみんなにウケるのがうれしくて、気がついたら結局ずっと続けていました」と、笑いながら鷹治さんは話します。
ただ中学・高校時代は、自分が将来、噺家になるなんて考えてもおらず、落語よりも野球部や吹奏楽部、生徒会などの活動に熱中していたそうです。
そんな鷹治さんが本格的に落語と向き合いはじめたのは、大学生のとき。
「岐阜大学に進学して、軽い気持ちで落研(落語研究会)に入ったんです。4年間、落語が楽しめればいいかなと思って。そしたら部員が5人しかいなくて、いきなり部活を背負って立つ立場になったんです(笑)。本格的に落語と向き合ったのは、それからですね」
そして、大学3年次の1月には、桂平治・現、十一代桂文治(かつら へいじ・かつら ぶんじ)さんのもとへ弟子入りのお願いに行き、大学卒業後に上京。“前座見習い”として鷹治さんの噺家人生が始まりました。