岡崎の魅力を発信し続けて、
「母なる岡崎」に恩返し

公開日:2018.12.03
  • 岡崎歴史かたり人&FMおかざきパーソナリティー 大島光子 さん
  • 地元密着の FMおかざき
地域密着のコミュニティ放送局であるFMおかざきのパーソナリティーとして20年以上活躍されている大島さん。また、岡崎歴史かたり人として、街の歴史やストーリーを案内する観光ガイドも務めています。
「岡崎は、母のような存在」と語る大島さんに、岡崎への思いをお聞きしました。

何でもあって住みやすい、岡崎との出会い

群馬県出身の大島さんは、結婚を機にご主人の地元である岡崎に引っ越してきました。ちょうど「葵博-岡崎'87(岡崎市制70周年記念博覧会)」が行われていた頃だったそうです。
「葵博では、岡崎公園から伊賀川堤防までをリニアモーターカーが展示走行していたんです。引っ越してきたばかりの私はそれを見て、『なんて都会的な街なんだろう』と衝撃を受けました。康生地区などは、昼も夜も人でいっぱいでしたね。その一方で、住宅地は穏やかで住みやすく、少し足を伸ばせば、きれいな山も川もあって自然豊か。田舎と都会がほどよく融合していて、一度住んだら離れられない街だと思いました」
子育てしやすい岡崎で、3人の子どもを育てました
娘さん2人、息子さん1人を岡崎で育て上げた大島さんにとって、岡崎は「子育てに恵まれた環境がある街」でもありました。
「遊園地やプールがある南公園、動物と触れ合える東公園、工作が楽しめるおかざき世界子ども美術博物館……昔は、夏はプールで、冬はスケートができる岡崎スポーツガーデンという施設もありました。岡崎は子ども連れで楽しめる場所がたくさんあり、街の皆さんも子どもに優しく、子育てにぴったりの環境。岡崎で子育てできて本当によかったです」

高校時代まで、近くに利根川が流れる群馬県館林市で過ごした大島さん。岡崎で川辺の風景に出会うと、ふるさとの景色と相まってなつかしさがこみ上げるのだそうです。
「乙川にかかる殿橋や明代橋から眺める景色は、私にとって特別なものなんです。特に、一日の終わり、夕焼けの時間に川を眺めると何とも美しくて印象的で……見るたびに、心にぐっと迫ってきます」
パーソナリティーになるきっかけをつくってくれた「母なる街」
大島さんがラジオのパーソナリティーになったきっかけには、岡崎市が大きく関わっています。昔は話すのが苦手で、それを克服しようと大学時代に放送研究部に所属し、「話すことを仕事にしたい」という夢を持つようになったそうです。

岡崎に暮らし始めて7年後、1994年の第49回国民体育大会「わかしゃち国体」が岡崎で開催された際、空手の競技アナウンサーのオーディションに挑戦して見事合格。実は3人目のお子さんを妊娠中でしたが、「どうしてもやりたいんです」と意欲を伝えて仕事をまっとうされました。その後も岡崎市で開催されるイベントなどで司会の仕事を務めることもありました。そして、FMおかざきのオーディションのことを知り、エントリーしたのだそうです。大島さんは1997年の開局当時からパーソナリティーを務め、今年で21年目を迎えました。

「岡崎に住んでいなければ、今の私はなかった、本当にそう思います。岡崎市は、私にとって『お母さん』なんです。与えてもらって、育ててもらって、今がある。皆さんの優しさやあたたかさに導かれて、ここまで歩んでくることができました。岡崎の皆さんは、一度親しくなると、とことん面倒を見てくださり、心配してくださるかたたちばかり。心から感謝しています」

私にとって誇りでもある大切な場所、大樹寺

岡崎のさまざまなイベントに参加し、あちこちの史跡や観光スポットに足を運んでいる大島さんに、お気に入りの場所についてお聞きしました。
「家が近いこともあって、大樹寺によく足を運びます。大樹寺は、言わずと知れた松平家・徳川氏の菩提寺です。観光に訪れたかたに、大樹寺の三門から岡崎城天守を臨むビスタライン(歴史的眺望)を案内すると、皆さんとても感動されますね。岡崎城にいたお殿様たちが、大樹寺に向かって天守から手を合わせたとも伝えられています。街ぐるみでこの眺望を守ってきたという歴史に、心を揺り動かされます。
そして、大樹寺にいらしたなら、ぜひおすすめしたいのが大樹寺の駐車場にある売店です。ここでは、おいしい関東煮やみたらし団子、五平餅が味わえます。私も子どもたちが小さい頃から一緒に行っているお店です」

大島さんのお気に入りスポットは、ほかにもたくさんあります。
「鮎のつかみどりができる『男川(おとがわ)やな』もおすすめです。川がとてもきれいで、山は緑豊か。山を進むうちに、まるで自分までもが緑色に染まってしまうような、そんな感覚に浸れる場所です。コリコリとした食感の鮎のお刺身や、カリッと揚がった鮎の唐揚げが楽しめます。
それから、岡崎駒立ぶどう狩りもぜひ行ってみてください。子ども会でもよくお世話になった場所で、私たち家族のお気に入りの場所なんです」
岡崎の皆さんと、ストーリーを共有する喜び
岡崎歴史かたり人として、あちこちをガイドされている大島さん。お客さんから、昔の岡崎について教えてもらうことも多いそうです。
「ガイド役としていろいろな史跡の説明をする一方で、参加されたかたに岡崎の昔話を聞かせていただくこともよくあります。そんなときは、そのかたにガイドになっていただくんですよ。『明代橋の近くには、小説家の尾崎士郎の下宿先があった』『昔は、乙川の河川敷で洗濯をした』といった皆さんのお話には、いつも聞き入ってしまいます。岡崎の皆さんが見聞きしてきた、リアルな街の歴史を共有させていただけることが、とてもうれしいんです」

子どもたちの郷土愛をより深めるお手伝いをしていきたい

大島さんが思い描く未来の岡崎には、街を愛する人々のパワーがあふれています。
「『岡崎が好き』という気持ちの人々が増え続けていけば、これからもずっと岡崎は素敵な街であり続けると思います。岡崎に住む子どもたちに、郷土愛を深めてもらうことが私の目標のひとつです。FMおかざきのパーソナリティーとして、岡崎歴史かたり人として、岡崎の魅力を伝え続けていきたいと願っています。岡崎では、おまつりやイベントが数多く企画され、たくさんの街の人たちや企業の皆さんが岡崎を盛り上げようと努力されていますよね。そうした活動をアピールして、広めていきたいです」と、大島さんは優しい笑顔を見せてくれました。
岡崎に新しい光景が生まれる瞬間が待ち遠しい!
今、大島さんは、2020年に完成する(仮称)乙川人道橋から眺める岡崎の風景を楽しみにしているそうです。
「またひとつ、岡崎に新しい川の風景が誕生する瞬間を心待ちにしています。完成したら、岡崎歴史かたり人として、橋を案内したいですね。岡崎とともに歴史を重ねながら、一緒に歩んでいけることが、私の大きな喜びです」
FMおかざきだけでなく、岡崎のさまざまなイベントで司会をされるなど多方面で活躍されている大島さん。これからも岡崎の情報発信を担って、多くの人々の心に郷土愛の火を灯していかれることでしょう。

(撮影協力:岡崎市図書館交流プラザ りぶら・歴史資料展示室岡崎むかし館)
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「80歳パーソナリティー」を目指して、岡崎の魅力を発信し続けます!

「母」として私を育ててくれた岡崎市に、これからは恩返しをしていく番。岡崎の皆さんと一緒に、それぞれのストーリーを共有しながら、街を盛り上げていきたいと思っています。皆さんと一緒につくるコミュニティ放送「FMおかざき」をぜひお聞きいただき、多くのかたにご参加いただきたいです。岡崎について知れば知るほど、岡崎への愛がどんどん深まっていきますよ!