大樹寺小学校の家康学習

公開日:2019.02.12     "〇にナる" 岡崎まちものがたり
徳川家康公の生き方や考え方から児童が多くのことを学ぶ大樹寺小学校の家康学習。毎年2月に6年生が集大成となる大樹寺っ子ガイドを行い、観光客や地域の人、保護者に向けて家康公の魅力や大樹寺の歴史を紹介しています。
  • 竹千代学習では、2年生が1年生に教えることもあるのだとか

    竹千代学習では、2年生が1年生に教えることもあるのだとか

  • 5年生のビスタライン散策。地面に埋められた金属鋲を探して歩きます

    5年生のビスタライン散策。地面に埋められた金属鋲を探して歩きます

  • 運動会の野外劇「家康の自立」。祖洞和尚との有名な逸話をマスゲームや舞を交えて演じます

    運動会の野外劇「家康の自立」。祖洞和尚との有名な逸話をマスゲームや舞を交えて演じます

開校110周年を機に始まった家康学習
松平家と徳川家の菩提寺である大樹寺と隣接し、学校の敷地内には大樹寺の総門もある大樹寺小学校。岡崎市内でも、とくに徳川家康公とのつながりが深い小学校として知られています。そんな同校で家康学習が始まったのは、開校110周年の翌年にあたる1984年(昭和59年)のことでした。

「家康公について学ぶことは、子どもたちがこれからの自分の生き方を考えていく上で大切な指針となってくれるはず。また、家康公にまつわる郷土の歴史を知っていくことで、地域への愛着や誇りも育んでもらいたいと思っています」と話すのは、教頭の近藤浩之先生。

同校では、学年ごとに一人ひとりの体験や体感を重視した年間計画を策定。まず1年生と2年生は、紙芝居やスタンプラリーなど遊びの要素を取り入れた竹千代学習で、学校と家康公の関わりを学びます。そして今年度は、3年生が「家康公の歩みを探る」、4年生は「家康公の生き方を考える」がテーマ。続いて5年生になると、ビスタラインと地域の関わりなどについて理解を深めていきます。
  • 準備を進める6年生。グループごとにさまざまな紹介の仕方を考えます

    準備を進める6年生。グループごとにさまざまな紹介の仕方を考えます

  • 今年度は訪問した他校の児童に大樹寺っ子ガイドを行ったとか

    今年度は訪問した他校の児童に大樹寺っ子ガイドを行ったとか

学びの成果が発揮される大樹寺っ子ガイド
そうした家康学習の最後を飾るのが、6年生による大樹寺っ子ガイド。これまでに学んできた家康公や大樹寺の歴史などを観光客や保護者、地域の人に対して伝える側に回ります。

準備が始まるのは2学期に入った頃から。まずは3~5人ずつでグループを組み、自分たちが紹介したい場所や内容を話し合っていきます。「紹介する内容が決まったら、次は具体的な伝え方。できるだけわかりやすく伝えようと、子どもたちがいろいろなアイディアを考えます」と近藤先生。

修学旅行のボランティアガイドから印象に残るようなガイドの仕方を学んだり、衣装を用意して寸劇仕立てにしたり、わかりやすいクイズ形式にしたりするなど、それぞれのグループが創意工夫を凝らします。その後は冬休みを挟んで何度も練習の繰り返し。そして毎年2月の本番に挑みます。
  • 教頭の近藤浩之先生。「家康学習は、学年を越えた交流の機会にもなっています」と話してくれました

    教頭の近藤浩之先生。「家康学習は、学年を越えた交流の機会にもなっています」と話してくれました

2月20日に校内外のさまざまな場所で実施
今年度の大樹寺っ子ガイドは、2月20日の午前中に実施。校内にある旗かけの松や総門、隠し井戸、あるいは大樹寺の境内など、さまざまな場所に児童が立って楽しいガイドを繰り広げます。

「校内への立ち入りは保護者のかたに限定させていただきますが、大樹寺のガイドなら、どなたでもお楽しみいただけます」と近藤先生。今年度もなるべく多くの人に足を運んでもらいたいと呼びかけます。

「見学されたかたの好意的な感想やリアクションは、子どもたち一人ひとりの大きな自信につながります。ぜひ時間をつくって遊びに来てください」

家康学習は、同校にとって大切な取り組みのひとつ。これからも長く継続させていくことで、家康公や地域を愛するたくさんの子どもたちが巣立っていくに違いありません。
◯ご案内
「岡崎市立大樹寺小学校 大樹寺っ子ガイド」
■日時:2019年2月20日(水)9時35分~12時20分(途中休憩あり)※雨天の場合は中止することもあります
■場所:大樹寺小学校(愛知県岡崎市鴨田町広元31)および大樹寺境内
■問合せ:0564-22-1419
○関連学区まちものがたりリンク
30大樹寺学区まちものがたり

インフォメーション

場所:愛知県岡崎市鴨田町広元31