石ワールドへようこそ!石工団地を探検

公開日:2018.10.11     "〇にナる" 岡崎まちものがたり
室町時代後期からの伝統を誇る岡崎の石製品。その生産拠点のひとつが矢作地区にある「岡崎石工団地」です。一歩足を踏み入れると、どこを向いても石、石、石!石都岡崎ならではの風景が楽しめる異色のスポットです。
  • ごつくてキュートな団吉くんがお出迎え

    ごつくてキュートな団吉くんがお出迎え

  • 技術の粋を集めた石工団地神社

    技術の粋を集めた石工団地神社

  • 拝殿の柱にはド迫力の龍が

    拝殿の柱にはド迫力の龍が

  • 御朱印も石製。組合事務所玄関に設置され、いつでも押せます

    御朱印も石製。組合事務所玄関に設置され、いつでも押せます

  • グッズの数々。おすすめは石のコースター

    グッズの数々。おすすめは石のコースター

御朱印もある石の神社
石工団地を訪れたらまず立ち寄りたいのが、岡崎石製品の情報発信基地である「岡崎石工団地協同組合」の事務所。ここにきてまず目を奪われるのが、隣接する「団吉くん公園」です。団吉くんは愛嬌たっぷりの四角い顔がかわいい石工団地のキャラクターで、今年が誕生10周年。重さ20tもある岡崎産の御影石で作られた巨大な顔は展望台になっており、インスタ映えスポットとして人気になっているとか。

また、組合事務所の裏手にある石工団地神社も見逃せません。この神社は、組合設立10周年を記念して1974年(昭和49年)に組合員の総力を結集して建立したもの。京都の大歳(おおとし)神社より分祀(ぶんし)した石作りの祖神(そしん)・建真利根之命(たてまりねのみこと)と、団地造成後に亡くなった組合員を祭神として祀っています。凄いのは鳥居や狛犬、常夜燈はもちろん、社殿までもが石でできていること。丁寧に加工された石の美しさ、細部まで彫り込まれた彫刻の精緻さは、職人たちの技術の高さをまざまざと見せつけています。

今年の4月からは神社の御朱印も登場。また、事務所には種類豊富なグッズも用意されています。
  • 巨大な大黒天と恵比須さん。御利益ありそう!

    巨大な大黒天と恵比須さん。御利益ありそう!

  • ファンシー系の動物たちは触り心地も抜群

    ファンシー系の動物たちは触り心地も抜群

  • 工場で加工作業に精を出す彫刻の職人さんたち

    工場で加工作業に精を出す彫刻の職人さんたち

  • こんなにさまざまな形の灯籠があるとは!

    こんなにさまざまな形の灯籠があるとは!

この石彫刻がすごい!
石工団地にある石製品の製造・販売会社は、2018年9月現在で約50社。整然と区画された団地内に工場や原料の石置き場、ショールーム、屋外展示場などがひしめきあっており、ぶらぶらと歩くだけで岡崎の石製品の幅広さがわかります。

岡崎の石製品で現在最も需要が多いのは墓石で、石工団地の会社の多くに墓石が並べられています。次いで多いのは彫刻製品。岡崎の彫刻は古くから全国的に有名で、昭和初期には製品の美術的価値を高めるため岡崎の業界を挙げて職人の技量向上に取り組んだりもしています。以前、当サイトで紹介した二宮金次郎像も、岡崎の代表的な彫刻製品のひとつです。団地を歩くと、伝統的な仏像から流行のキャラクター、巨大な七福神に小さなお地蔵さん、大きな石板に施された浮彫まで実に多彩で、見ているだけで楽しくなってきます。

日本庭園や神社仏閣などに置かれる灯籠も、岡崎を代表する石製品のひとつ。技術的には彫刻の要素を含んでいますが、灯籠はひとつのジャンルとして確立しており、専門の会社や職人が手掛けています。
  • 鳥居の上の部分(笠木)がこんなにも間近に

    鳥居の上の部分(笠木)がこんなにも間近に

  • 大量の石の粉が飛ぶので字彫りは密閉した部屋で行います

    大量の石の粉が飛ぶので字彫りは密閉した部屋で行います

お墓の字はどうやって彫るの?
製造分野ではこのほかに、敷石や壁など建築関係の工事を専門にする工場、鳥居を専門にする会社があります。岡崎の石製品で最も大きい鳥居の製造加工には、専用の大きな機械が使われます。

また、石製品を製造するのではなく、石磨きの専門、字彫りの専門に特化した会社もあります。石工団地に4社ある字彫りの会社が手掛けるのは、墓石や記念碑などに字を彫り込むこと。墓石の文字は、コンピューターで打ち出したフォントをゴム板に切り抜き、サンドブラストという専用の機械を使って字彫り用の特殊な砂を高圧力で吹き付け、刻んでいきます。

一般的には「石屋さん」とひとくくりにされますが、実際はこのように仕事が分業化され、良質な製品を石工団地の中だけで効率よく製造できる仕組みが作られています。岡崎の石製品の伝統は、これからも共存共栄で守られてゆくことでしょう。
◯撮影協力
岡崎石工団地協同組合、(有)磯貝彫刻、(有)丸吉吉田石材、(資)石松石材商会、(有)千藤刻字店
◯参考文献
石都岡崎 石と共に生きる/編集:組合設立100年誌編集委員会、発行:岡崎石製品協同組合連合会
創立50周年記念誌 石がつなぐ絆/編集:創立50周年記念事業実行委員会記念誌部会、発行:岡崎石工団地協同組合
◯岡崎石工団地協同組合data
■場所:愛知県岡崎市上佐々木町字梅ノ木48
■電話番号:0564-31-3823
■公式サイト:http://osd.tukai.jp/
◯ご案内
「石工団地見学ツアー」
■日時:平成30年11月17日(土)9~12時
■問合せ:0564-33-3665(西部地域交流センター・やはぎかん)
※詳細は下記のリンクから
◯関連学区まちものがたりリンク
38矢作南学区まちものがたり

インフォメーション

場所:愛知県岡崎市上佐々木町字梅ノ木48(岡崎石工団地協同組合)