「女性活躍」は教育の現場から!? 光ヶ丘女子高等学校ならではの取組みとは?

公開日:2020.01.17     子育て
女性の生き方は、時代とともに変化していますが、最近は女性の社会進出をはじめ、さまざまなライフプランが実現できるようになってきましたね。
皆さんは岡崎市にある唯一の女子校「光ヶ丘女子高等学校」を知っていますか? 進学面や部活動においても特徴ある教育で、生徒に多様な可能性を提供し続けている同校にお話を聞いてきました。

光ヶ丘女子高等学校はどんな高校?

「当校を一言であらわすとすれば『人の、光に。』生徒たちにまさにそんな存在の女性になっていってほしいと考えています。」そう穏やかな口調で語るシスター・マリア小林三佐子校長。

光ヶ丘女子高等学校は1963年の創立以来、聖カタリナのカトリック精神を基本理念に歩んできました。
変わりゆく時代に順応しながらも、「誠実・純潔・奉仕」の心をもって、自分と向き合い、他者を愛することで、誰もが誰かの光になっていく、という指針は変わることはありません。

そのために、日々の挨拶や掃除といった生活の基本を大切にしています。日常をおろそかにせず、自身を大事にできてこそ、他者を大切にすることができます。
誰かと比べるのではなく、自己肯定感を高める風土が自然とできあがっている中で、「わたしだからこそできること」を見つけていくのが光ヶ丘女子高等学校です。

具体的にどのような取組みが行われているのか、担当の先生にお伺いしました。

生徒の可能性を広げるカリキュラムとは?

まず、進路についてのお話を伺ったのは、入試広報室 副室長の尾之内童教諭。
光ヶ丘女子高等学校には、普通科と国際教養科という2つの学科があり、普通科は2年次から進路希望に応じて、文系、理系、福祉の3つのクラスに分かれます。

特徴的なのはその多様な進路指導。昨今では高い進学率が注目されていますが、大切にしているのは、生徒一人ひとりの目標に向けたサポートです。
例えば、文系クラスでは、大学入試対策の演習科目以外に、ダンスや音楽、美術、コミュニケーション英語等の幅広いカリキュラムを用意。
理系クラスは、理工系、医・薬・看護系への道にも対応しています。
福祉クラスにおいては、社会福祉、介護福祉はもちろんのこと、保育・幼児教育や心理学等の勉強をすることも可能です。

生徒が自分らしさを見つけ輝いていくために、自身の希望進路に合わせて、自由に授業を選択できるような環境を整えています。そのような環境下で学びを深めていけることが特徴です。

国際教養科にも注目!

国際教養科は国際化教育の専門学科として、難関大学に数多くの合格者を送り出しているクラスです。
しかしそれは実績の一面であって、国際教養科の醍醐味は、語学研修プログラムへの参加! 2年次の夏に約40日間、オーストラリア、もしくはカナダへ短期留学をします。(※台湾での4日間の研修も選択可)現地では、ホームステイをしながら学校生活を送り、英語力を磨きます。

また、それだけにはとどまらず、毎年80名ちかくの生徒が1年間の海外留学へ! 16歳や17歳という多感な時期を異文化の中で過ごす。まさに己を知り、相手を敬う経験です。実は筆者も同校国際教養科の卒業生。ニュージーランドへの1年間の留学経験が、自身の大きな成長に繋がりました。約20年経った今も、当時のホストファミリーと繋がり続けていられるのは、人生の喜びでもあります。

グローバルの定義も広がる現代において、語学力だけが求められる世界ではありません。英語をツールに「グローバル人財」として活躍できる女性を育てているんですね。

全国優勝も!躍進を続ける部活動

  • 2018年 全日本高校・大学ダンスフェスティバル神戸

    2018年 全日本高校・大学ダンスフェスティバル神戸

  • 2018年 全日本高校・大学ダンスフェスティバル神戸

    2018年 全日本高校・大学ダンスフェスティバル神戸

先日、ダンス部が『日本高校ダンス部選手権 グランプリ決定戦』の初代グランプリに選ばれ、話題となった光ヶ丘女子高等学校。勉強面だけでなく、部活動も盛んなんですよ!

ダンス部、吹奏楽部、放送部、卓球部、陸上部と……なんと全校生徒の約3割にあたる300名ほどが、全国レベルで表彰されているんだそう! その中でもダンス部は長年に渡りトップクラスの成績をおさめている部活動です。
ダンス部の顧問を務める団野美由紀先生にその秘訣を伺ったところ、校長先生のお話と通ずる回答が!
「そう、光ヶ丘女子高等学校は、生活の全てが繋がっているんです。まずは何よりも挨拶がきちんとできること、家庭学習を継続して続けられること、清掃奉仕に真摯に取り組めること、そういった日常の当たり前のことがしっかりとできてこそ、それが力になっていると感じます。

そして、高校3年間という貴重な時間に、様々な個性を持つ仲間たちと本気でぶつかり、許し合い、信頼していくという関係作りができる場が当校なのです!
ダンスにおいて求められるのは、技術を磨くことだけではなく、表現するということです。たくさんの経験を通して人間力を高めることで、生徒たちは輝いていると思います。」

全国1位という功績の背景に、日常を基本に仲間とともに生きるという姿勢がみえました。
日頃から先生たちがあたたかく見守り、生徒同士が励まし合い、各自が個性を発揮できる環境の光ヶ丘女子高等学校。多様な価値観に触れ、自分らしさと愛をもって世界に羽ばたいていく「人の、光に。」なるような女性が育まれる、今こそ求められている教育の姿を垣間見ました。そして一人ひとりの磨き合った光が、連鎖反応のように広がり続け、未来を創っていくのでしょう。
<施設情報>
聖カタリナ学園 光ヶ丘女子高等学校
住所:愛知県岡崎市大西町奥長入52
電話:0564-51-5651


※記事の情報は公開日時点のものです。
〇ライター:cafeくろねこ
大手人材広告会社に約10年勤務。その後、子育てとのワークライフバランスを考えフリーランスに。現在、5媒体でグルメ記事を中心に記事を執筆。
また、岡崎市にて女性や親子が集う、30種以上のレッスンとランチを愉しめる「貸しスペース型カフェ」を運営。