僕たち私たちの部活動×スリーハートチーム PART3

公開日:2021.01.07     まなぶ
皆さんの青春時代の1ページに『部活動』の思い出はありますか?
仲間と切磋琢磨し、悔しい思いをし、達成感や自分の成長を感じ、振り返るといろんなシーンが蘇ってくるのではないでしょうか。
そんな当たり前のようにあった時間が、今年はコロナ禍の影響で思うように部活動ができず、高校生たちは、いろんな思いで、それぞれの時間を過ごしてきました。

そんな約3ヵ月の休校期間を経て、再開した部活動に励む高校生にスポットを当て、コロナ禍での部活動への向き合い方や取り組みについて紹介する「僕たち私たちの部活動」のPART3をお届けします!

今回は、光ヶ丘女子高校吹奏楽部、岡崎北高校水泳部、岡崎工業高校野球部にお話を伺いました。

光ヶ丘女子高校吹奏楽部

学習・部活動・進学のハイレベルな調和を実現するとともにグローバル教育にも力を入れており、留学制度も充実している光ヶ丘女子高校。吹奏楽部は「あいさつ・掃除・テキパキ行動」をモットーに、日々繊細な音楽づくりに励んでいます。これまでの大会では、数々の優秀な成績を収めており、昨年度は、全日本吹奏楽コンクールの全国大会で銅賞を受賞しています。
部室に入ると、そこはまさにコンサートホール。総勢120名の光ヶ丘吹奏楽部の名演奏は鳥肌ものです。昨年10月、全国の吹奏楽仲間やファンへエールを送るために特別に開催された「吹奏楽エールコンサート2020」に向けた練習の真っ最中でした。

そんな吹奏楽部の皆さんに、休校期間の過ごし方や感染症拡大の影響による逆境の中での部活動への想いについて伺いました。
「部活をしていて一番良かったなと感じるのは、演奏終了後に、お客さんの笑顔が見れた時」と話す部長の山西さん。しかし、昨年はコンクールが相次いで中止となり、悔しい思いをしたそうです。それでも「コンクールが中止となった今、私たちがするべきことは練習方法や技術を後輩に伝えていくこと」と気持ちを切り替え、前向きに活動に取り組んでいました。
「コンクール本番でお客さんの表情や反応を見られることが自分たちのやりがい」と話す副部長の竹内さん。昨年はそのような機会が減ってしまいましたが「コンクールがない分、様々な曲にチャレンジでき、一人ひとりの課題を見つけられる期間となった」と教えてくれました。
もう一人の副部長、祖父江さんも相次ぐコンクールの中止に胸を痛めていました。それでも、高校生活最後の演奏会となる3月の定期演奏会に向けて「2020年は特に家族やOG、地域のかたに、たくさん支えてもらった年になった。自分たちが悔いの残らないよう演奏するのはもちろんのことだが、支えてくれたかたたちへ感謝の気持ちを伝えられるような演奏会にしたい」と意気込んでいました。
休校期間は、自宅や近所の公園で個人練習に励む日々だったと教えてくれたのは合奏のまとめ役を担う小林さん。ひとりで吹いているだけでは気付けないこともたくさんあったため、演奏動画を先生にメールで送りアドバイスをもらったり、電話を掛けて直接音を聞いてもらうこともあったそうです。
感染症拡大の影響でコンクールが相次いで中止となり、部員の皆さんは相当な悔しい思いをしていました。そんな中でも、全国の医療従事者をはじめ、感染症に立ち向かっている多くの方々に応援と感謝の気持ちを伝えたいという想いを持つように。休校期間には、高校のオリジナルソング「いっしょに」の音楽に合わせ、歌詞を手話で表現した振り付けを各自自宅などで撮影し、それをひとつにした動画を制作したそうです。顧問の鶴田先生も、コンクールの中止を静かに受け止め、すぐに気持ちを切り替えた部員たちの姿に心を打たれたと話していました。
逆境に立ち向かい、その先を見据えて部活動に励む光ヶ丘女子吹奏楽部。これからも多くの人たちに感動を届ける演奏を楽しみにしています!

光ヶ丘女子高校吹奏楽部の皆さん、ありがとうございました。

岡崎北高校水泳部

「高い知性と豊かな情操、たくましい気力・体力の養成」を教育目標に、文武両道を目指す岡崎北高校。
水泳部は過去にオリンピックメダリストを輩出している実績ある部活動です。現在は、県予選を勝ち抜いたチーム・選手のみが進むことのできる東海総体への出場を目指し、それぞれが目標を持って日々切磋琢磨しています。
男女問わず部員同士の仲がとても良い岡北水泳部。マネージャーさんは男子部員全員にかわいいニックネーム付けているんだそう(笑)

そんな水泳部の皆さんに、コロナ禍での過ごし方や取り組み、引退した先輩たちへの想いについて伺いました。
「休校期間は自主トレだけでなく、部活動再開後の新チームの練習メニューを考える日々だった」と話す男子部長さん。現在は、感染症対策のため、コースに人が集中しないよう部員のタイムを計算してメニューを組んでいると教えてくれました。
女子部長さんは昨夏引退となった先輩たちへ「真剣に練習に取り組み、部活だけでなく学校生活でも気さくに接してくれて、私たちを引っ張ってくれた」と感謝の想いを語ります。さらに「引退されるのはとても寂しいけど、先輩たちが築き上げてきたこの素敵な部活動をより一層素敵なものにしていきたい」と意気込みます。
練習再開後は更衣室の換気、ドアノブ・蛇口等の消毒を徹底し、選手が万全な状態で練習に臨めるように心がけていると話すマネージャーさん。他校の生徒と接する機会が多い大会では、応援席の消毒も徹底していたと教えてくれました。
休校期間は部員たちの心のケアを大事にしていたと話す安藤先生。特に3年生たちは高校生活最後の大会になる全国・東海大会を目指す選手も多かったため、モチベーションを維持するためにも「大会は必ずあるから頑張れ」と声をかけ続けていたそうです。そして、無事に迎えた大会では、女子水泳部が公立高校トップの成績を収めるなど有終の美を飾りました。
1、2年生たちにも「最後の大会で好成績を残した先輩たちの勢いを受け継ぎ、これからも頑張ってほしい」とエールを送ります。
このような状況でも水泳ができることに感謝し、今年の東海総体出場に向け日々練習に励む岡北水泳部。先輩たちの想いとともに、活躍する1、2年生の姿を楽しみにしています!

岡崎北高校水泳部の皆さん、ありがとうございました。

岡崎工業高校野球部

手に職をつけるための6つの学科があり、生徒の進路や適性に合わせた知識・技術・技能を学ぶことができる岡崎工業高校。
そんな岡崎工業高校は、部活動も盛んで、なかでも硬式野球部は過去に甲子園出場経験を持つ実績のある部活動です。昨年の夏季愛知県高校野球大会では182チームが出場する中、ベスト4という輝かしい成績を収めました。
グラウンドには、岡崎工業高校をベスト4に導いた3年生エースたちの姿が。引退後も、大学野球に向け練習を続けていました。後輩たちも好成績を収めた先輩の雄姿を見て「秋季大会では初戦で敗退してしまったが、今年の夏季大会では絶対に先輩の成績を上回りたい」と強い気持ちを持ち、良い雰囲気で練習に臨めているそうです。

そんな野球部の皆さんに、部活動や仲間への想い、休校期間の過ごし方について伺いました。
「チームメイトと自主練習を共有しながら、お互いを高め合う日々だった」と振り返る小林くん。黙々と自主トレに励む休校期間を経て、再開した初練習では「野球は本当に楽しい」と仲間と野球ができる喜びを改めて実感したそうです。
休校期間は、個人練習だけでなく、一人一冊野球に関する本を読んで、心に響いた言葉を監督に送っていたと教えてくれた小野くん。「みんなが選んだ言葉も監督が共有してくれて、休校中も野球に対するモチベーションを上げることができた」と振り返ります。
夏の大会で飾るはずだった千羽鶴を作成しながら、部活動の再開を待ち焦がれる日々だったと振り返るのはマネジャーの榊原さん。部活動が再開した際は「久々にみんなに会えて、本当に野球部に入ってよかった」と当時の想いを笑顔で教えてくれました。
「この期間は私を含め部員もみな、野球ができることに感謝する機会となった」と話す監督の平松先生。そして「甲子園で校歌を歌うという目標に向かって、熱を持って夢を持って一緒に頑張ろう!」と部員たちにエールを送ります。一生懸命に練習に励む姿や表情から、野球ができることへの感謝の想いを感じました。
岡崎工業高校野球部の今年の目標は「甲子園で校歌を歌うこと」。秋季大会の悔しい思いをバネに、一冬越えて一段と成長した皆さんの姿を楽しみにしています!

岡崎工業高校野球部の皆さん、ありがとうございました。
コロナ禍における部活動の制約は長期化も懸念されています。このような逆境の中でも、新しいことに挑戦し、前向きに部活動に励む高校生たちの姿に心を打たれました。

さて、次回は最終回。どの部活動が登場するでしょうか?お楽しみに!