楽しみ満載!岡崎駒立ぶどう狩り

公開日:2015.09.25     おでかけ
名古屋から1時間弱、岡崎市内から約30分程度で訪れることができるフルーツ狩りと言えば「岡崎駒立ぶどう狩り」。東海随一の規模を誇り、長年にわたって高い人気のある岡崎の観光農園です。その魅力は、ぶどう狩りのみならず、森林アスレチックや川遊び、子ども遊具にプール、ゴーカート、卓球、釣り堀、石窯ピザ、バーベキューなど、大人から子どもまで一日たっぷり満喫できる、様々な楽しみが用意されていることです。都会の近くで自然に囲まれながら、非常にリーズナブルな料金で、いろいろと楽しめる場所はなかなかありません。
駒立から少し足を延ばせば岡崎を代表する歴史ある寺社もあり、ここは広く東海地域の方々にも、是非、お勧めしたいスポットの一つです。

笑いや歓声がこだまするぶどうの里

8月のある土曜日。この日は人気の種なし巨峰の収穫が解禁される最初の日。夏休みも終盤の上に、デラウェアと種なし巨峰の両方を食べられるとあって、駒立の各ぶどう園は朝から多くの来園者で賑わっています。
来園者の多くは、ぶどう園に入ると、まず自分たちの拠点となる場所を確保します。ぶどう園では、テーブルや椅子、座敷など座る場所がいろいろと用意されていますし、木陰に自分で持ってきたビニールシートを広げてピクニック気分を楽しむこともできます。
場所とりの後は、来園者はそれぞれに自分の目的の場所へと向かっていきます。さっそくぶどう狩りをして、果汁ではち切れそうになっている、みずみずしい果実を頬張る人。ぶどう狩りより遊具に夢中になる子どもたち。バーベキューの準備に張り切るお父さん、川遊びに興じる親子など、駒立の里は、にわかに笑顔や歓声で満ち満ちていきます。

沢山の品種を取り揃え、いつ行っても楽しめる

一本のぶどうの木に果実が実るのは限られた期間しかありません。来園者も、その短い期間に合わせてぶどう狩りに行くとしたら、なかなか都合をつけるのも大変です。そこで、駒立のぶどう農家7園では、夏から秋にかけて、どの時期でもぶどう狩りが楽しめるように、全園あわせて実に数十種類にのぼるぶどうを育てて、来園者をお迎えしています。
7月から始まるぶどう狩りシーズンの最初を飾るのはデラウェア。多くの方に馴染みのある種なしぶどうです。8月の中旬からは人気の「種なし巨峰」が登場し、その後は、スチューベン、ピオーネ、シャインマスカットなど、月を追って様々なぶどうが登場してきます。シーズン中なら、いつ行ってもぶどう狩りが楽しめるのは、観光農園として長年にわたり、経験を積み重ねてきた駒立ならではの大きな魅力です。

農園で、食べる、遊ぶ、泳ぐ、くつろぐ!

岡崎駒立ぶどう狩りの人気の秘密は、それだけではありません。駒立の自然の中で、家族全員が一日をゆっくりと満喫できるように、各園がそれぞれの立地を活かして、いろいろな楽しみを用意してくれています。
まずは“食べる”こと。もちろん、採りたてのぶどうをその場で食べることができるのが一番の楽しみなのは言うまでもありません。さらに園によっては、予約を入れておくとバーベキューや石窯での焼きたてピザを楽しむことができます。
ピザ窯のある農園では、煉瓦を組んで手作りした窯で、近隣の山の間伐材を使用した薪を使ってピザを焼いてくれます。焼き上がるまで、ぶどうを狩ったり遊具で遊んだりしてすごし、出来上がると園の方がアナウンスで教えてくれます。アナウンスと同時に、目を輝かせながらピザ窯に向かって走っていく子どもたちの姿は、駒立の豊かな自然に囲まれた場所も影響してか、普段より一層微笑ましく目にうつるのが不思議です。
駒立の各園では、一般のテーマパークなどとは違って、食べ物や飲み物の持ち込みが自由です。お財布にも優しく、気軽にぶどう狩りに出かけようという気にさせる、これも駒立が人気がある理由の一つに違いありません。
川がそばにある農園では、園のお兄さんが「魚を放すよ~」と声をかけると、多くの、ちいさな子どもたちと親たちは、お兄さんに連れられて、そばの川へ移動します。魚のつかみ取りです。一方、山の手にある農園では、隣接する森のなかにアスレチックコースがあり、自由にそこで遊ぶことが出来ます。また、山の清水を利用した子ども用プール、ゴーカート、各種の遊具、ゆっくりくつろげる座敷など、園それぞれに、いろいろな楽しみを用意してくれています。
朝から晩までたっぷり遊んで帰路に着く。駒立には、そんなご家族連れや友人同士、職場の仲間が多く訪れています。

ちょっと豆知識?「岡崎駒立ぶどう狩り」のなりたちを知る

駒立は、以前は養蚕が盛んな地域でした。しかし、戦後は、養蚕の需要も少なくなり、駒立の農家の方々は養蚕に代わる作物への転換を模索していました。そこで行き着いたのがぶどう栽培でした。ぶどう栽培には、水捌けの良い土壌と日当たりの良い場所が適しています。駒立の地形はまさにそのもの。そこで3名ほどの先駆者によりぶどう栽培が始まったのです。
さらに1960年のこと、名鉄バスが「駒立⇔東岡崎」路線を開通させたことで、新たなチャンスが開けました。多くの人に足を運んでもらえ、きっと、もっと皆さんに楽しんでもらえる場所を提供できるはずと、ぶどう狩りの観光農園をスタートさせたのです。
開園式には、当時の岡崎市長も出席し、名鉄バスも宣伝を買って出てくれるなど周りのバックアップもありました。
開園後は、農園の方たちは、ぶどう観光農園の先進地「山梨」への視察研修を繰り返しました。当時は高棚でぶどうを育てるのが主流でした。山梨のぶどう園でも、来園者自身がぶどうを採るのではなく、高棚に実っているブドウ棚を眺めながら、お皿に盛りつけたぶどうを試食し、その後にお土産としてぶどうを買って帰るスタイルでした。しかし、駒立では、もっと来園者に楽しんで頂くために、ぶどうの木を低めに育てて、来園者自らがぶどうを採って試食できる、今主流のスタイルをいち早く導入しました。
さらに、来園者に一日をたっぷりと楽しんでいただけるようにと、各園が切磋琢磨して様々な工夫を重ねたり、ワインや菓子などの商品を開発して販売するなどした結果、その甲斐あって、開園当初年間3,000人だった観光客は、今では東海一円から年間70,000人もの観光客が訪れる、東海随一と言われる規模となったのです。

周辺にはいくつもの歴史・文化遺産も

駒立の周辺には、実は西三河を代表する歴史・文化遺産が点在します。どれも一度は訪れてみたい魅力あるところです。
市街地から駒立への入り口にある天台宗真福寺は、推古天皇の時代に建立されたとされる西三河最古のお寺です。身体や目の健康を祈願する寺として信仰を集めているほか、筍をメインとした竹膳料理を食べることができることでも知られています。
その、ほど近くにある岩津天満宮も由緒ある神社です。境内は綺麗にしつらえられており、ショップではおしゃれな小物などが揃えられており、モダンな喫茶室があるなど、若い人のデートコースにもなっているところです。
そこから北に少し足を延ばすと、徳川家康公のルーツである松平家の出身地である豊田市の松平郷。南に下ると、その徳川家、松平家の菩提寺である大樹寺があります。
駒立でのぶどう狩りに、さらにプラス・ワンとして、その行き帰りに立ち寄るには、それぞれにとてもお薦めの場所です。
思い立ったら吉日。気楽に、一日のんびりと満喫できる岡崎駒立ぶどう狩りに行き、加えて、西三河を代表する寺社も訪れてみる。夏から秋にかけての季節における、岡崎のとっておきのお薦めコースです。

◆岡崎駒立ぶどう狩り組合
 〒444-2104 愛知県岡崎市駒立町
 TEL : 0564-45-5151  FAX : 0564-45-5720
 お問合せ先 : komadatibudou@gmail.com
 URL : http://www.nande.com/coma-grape/